2018年 07月 01日
6月22日から8泊9日の北欧の旅に出掛けた。 鳥見の旅ということではなかったが、幾度か、道中で鳥たちに遊んでもらった。 6月25日(月曜)、曇りのち晴れ。 前夜、ハダンゲル・フィヨルドの奥にある町、ウルヴィックに投宿。 朝早く、目が覚める。 朝餉前の早朝散歩、そして、鳥見。 オスロに向け、ウルヴィックを出発。 365kmのバス旅行。 ウルヴィックを南下、ハダンゲル・フィヨルドに架かるハダンゲル・ブリッジを渡る。 ハダンゲル・ブリッジは、2013年に開通したノルウェー最長の吊り橋とのこと。 橋が架かるまではカーフェリーが使われていたとのこと。 ハダンゲル・ブリッジを渡り、西へ、西へと走る。 スカンジナビア半島南部の台地(といっても標高は1000m以上)の南部を横断となる。 坂道を上り始めると霧が立ち込めて来た。 出発して2時間、ヴォーリング滝(Voringfossen)が眺められるところで、トイレ休憩も兼ねて停車。 ヴォーリング滝は、落差183m、ノルウェーで最も有名な滝という。 霧の中のカフェテリア。 霧が立ち込めており、滝を見るのは無理と思いつつも、滝が見えるという崖の方へ行ってみる。 滝の音は聞こえるが...。 一歩すすんで、崖っぷちにこわごわ立つ。 彼方にあろうと思われる滝を心眼で眺める。 そして、崖下を眺める。 しかし、すべては霧の中、聞こえるのは、ただ、瀑布の響きだけ。 閑さや岩にしみ入る蝉の声 芭蕉 閑さや霧にしみ入る滝の音 霹靂火 火頭上で鳥の気配。 鳥見チャンス! 居た! ズーム・アップ! 君の名は? 土産物屋も霧の中。 土産物屋でも鳥見。 絵葉書で、だけどね。 絵葉書の左上に "Fjellrypa..."と書かれている。 ノルウェー語は解さないが、ライチョウのことであろう。 ライチョウは世界で6属17種いるという。 北欧のライチョウは日本に生息するニホンライチョウとは種類を異にするものであろう。 絵葉書の右下に "...et sted pa Hardangervidda"と書かれている。 Hardangervidda(ハルダンゲルヴィッダ)はこの辺りの高原の名。 「ハルダンゲルヴィッダ高原のライチョウ」と勝手に解釈。 念のため、PCのノルウェー語/日本語翻訳機能を使って確認したところ、「山ライチョウ」、「ハルゲンヴィッダのどこかで」と出たので、おおむね、正解! 霧、霧、霧の道路。 右手、上って来た坂道。 しばらく走ると霧は晴れた。 車窓には荒涼とした景色が続く。 バスを降り、荒涼たる台地に立つ。 鳥影はない。 あるのはツアー仲間の人影だけ、そして、時折、走り過ぎる車の影。 再び、走り始める。 しばらくすると青空が現れ始めた。 先ほど、土産物屋でライチョウの絵葉書を見た。 雪渓にライチョウの姿がないかと車窓から目を凝らす。 荒涼とした台地を覆う苔類の緑が映える。 雪解けの水が小川となって流れている。 右手に見える小屋は”別荘”。 しばらく走り、台地に降り立つ。 空の色が映り込む藍色の湖面が美しい。 鳥影の代わりに人影を。 キャンピングカーに乗ったデンマーク人家族。 お父さんは美しい景色にカメラを向ける。 荒涼たる台地は終わり、森林限界を過ぎる。 緑の木々が続く平坦な地を走る。 ランチ・タイム。 小さな町で昼餉を摂る。 鳥影、発見! 煙突を飾るデコイ。 オスロに到着。 夕餉を済ませ、散歩に出掛ける。 オスロは北緯60度あたり、白夜の季節、時刻は夜の9時半過ぎだが、いつまでも”夕方”である。 王宮。 西に位置する太陽が見事な(???)逆光となる。 逆光を避けて、少し斜めから。 スウェーデン王カール14世ヨハン/ノルウェー国王カール3世ヨハン騎馬像と王宮。 スウェーデンとノルウェーの関係は、追って綴る<観光の巻>にて。 ノルウェー王ホーコン7世の王妃 モード妃像と王宮。 モード王妃のことも、追って綴る<観光の巻>にて。 王妃像の近くで、鳥を発見! カモのようである。 花壇で鳥を発見! カメラを向け瞬間、飛び去った。 ピンボケなので、何の鳥かは特定し辛い。 しかし、よく見ると、頭は茶色、さらに頭のてっぺんは灰色のようである。 となると、第1話と第3話で綴った、頬に黒い斑点(耳羽)がなく、頭が禿げたように見えるイエスズメと勝手に判定。 王宮前に立ち、東へ伸びるカール・ヨハン通りを眺める。 いつまでも”夕方”の西日を背に受けて、カメラマンの長い影と共に。 港の近くの広場で歓声が聞こえる。 声の聞こえる方へ行ってみた。 ロシアで開催中の2018 FIFA World Cup の試合をパブリックビューイングで楽しんでいる歓声であった。 サマー・ナイト・シティの散歩を終え、宿に戻る。 本ブログは「北欧で出遭った鳥たち」と題しているが、本ページは鳥見写真よりも観光写真が多くなってしまった。 というのは、若い頃、しばしば、ノルウェーに出張し、オスロからベルゲンあるいはハウゲスンドなど半島の西側の町へ飛行機で移動することがあった。 そのとき、眼下に荒涼とした岩場、そして、そこに点在する湖水が見えた。 一度、その地に立ってみたいと思ったが、30年近くを経て、今回、その思いが叶った。 そして、オスロでのサマー・ナイト・シティ散策も20数年ぶりのことであった。 そんなこともあって、<観光の巻>を綴る前に、<鳥見の巻>でスカンジナビア半島南部横断とオスロの散策について綴った次第である。 フォト:2018年6月25日 (つづく)
by ryujincho
| 2018-07-01 23:34
| 鳥見雑記
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