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龍人鳥の徒然フォト日記

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2018年 01月 15日

『ヒヨドリ』

1月15日(月曜)、晴れ。
手賀沼北岸を走る。
ヒヨドリを眺める。
『ヒヨドリ』_a0289546_07300391.jpg

ヒヨドリを見ると思い出すのは、柳田國男が利根町で少年期を過ごしていた頃の神秘体験のこと。
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「不思議の玉」
祠の扉を開けると美しい玉がありました。
その玉を覗いたとたん、國男はフーッと興奮し、妙な気持ちになりました。
布川で少年國男はこんな体験をしました。
この祠は、小川家が、明治14,15年頃、東作の祖母にあたる人が屋敷神としてまつったもので、屋敷の奥の方に建っていました。
祠には石の小さな扉がはまっていました。
その中がどうなっているのだろうか。
いたずらな少年は、ある春の日、だれもいないのを見計らっておそるおそる開けてみたのです。
すると実に綺麗な玉が入っていました。
それを見たとたん、気持ちが変になって、見上げた空に星が幾十も輝いているのが見えたのです。
と、突然、ヒヨドリが「ピーッ」と鳴いて、空を通りました。
その声で人心地がつきます。
「もし、あの時にヒヨドリが鳴かなかったら、私はあのまま気が変になっていたかも...」と、後年、この日の体験を思い出して、國男はのべています。
このような体験が、のちのち、神隠しや異常心理、あるいは、民間の不思議な伝説に関心をいだかせ、『遠野物語』へつながっていったといえるでしょう。
(出典:利根町教育委員会編『少年柳田國男』)
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フォト:2018年1月15日


by ryujincho | 2018-01-15 23:32 | 鳥見雑記 | Comments(0)


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