2013年 09月 27日
今日は、9月27日。 丁度、一ケ月前、まだまだ、暑い最中であった8月27日、大放談会のメンバー、備前さん、伊豫さんと共に、鶴見の総持寺を訪れた。 「香積台(こうしゃくだい)」(総合受付) 大祖堂。 昭和40年(1965年)、二祖・峨山禅師の600回大遠忌を記念して、竣工・落慶したそうだ。 コンクリート造りではあるが、なかなか趣きのある建物である。 丁度、午後の法要が始まったところであった。 面白いと言っては罰があたるかもしれないが、法要の所作はなかなか面白いものであった。 大祖堂から少し離れたところに仏殿が見える。 仏殿は、大祖堂に比べるとこじんまりとした木造の建物である。 玉兎門、中雀門、金鶏門を横通ししている回廊を眺める。 地べた写真ならぬ、床置き写真を撮ってみた。 市川海老蔵似の若い坊さんに備前さんがインタビュー。 「みなさん、ここで1年間、修行されるんですか」。 「そうです、人によっては、総持寺に加え、永平寺でも修行する人もいます」。 「総持寺も永平寺も大本山ですが、何か違いはあるのでしょうか」。 「どちらも大本山ですが、違いは、総持寺には檀家さんがおられるということかと」。 雲水群像。 ここで、総持寺の歴史について簡単に触れておこう。 省力化のためには、関係文を転記するのが最もよい。 だが、総持寺のホームページには盛り沢山のことが書かれているので、ここではウィキペディアを転記(一部、筆者加筆)することとしたい。 -------------------- 能登国櫛比庄(現在の石川県輪島市)の真言律宗の教院「諸嶽観音堂」が「総持寺」の前身である。 元亨元年(1321年)、 曹洞宗四世の瑩山紹瑾は、「諸嶽観音堂」への入院を住職の定賢から請われる。 同年、住職の定賢より「諸嶽観音堂」を寄進され、寺号を「総持寺」、山号は「諸嶽観音堂」に因み「諸嶽山」と改名し、禅院とする。 元亨2年(1322年)、 後醍醐天皇より「曹洞賜紫出世第一の道場」の綸旨を受けて、官寺、大本山となり、曹洞宗を公称する。 元和元年(1615年)、徳川幕府より法度が出され、永平寺と並んで大本山となる。 明治44年(1911年)、現在地に移転。 (鶴見への移転に至る背景は、総持寺のホームページをご覧ください) この寺基移転に伴い、能登の「総持寺」(石川県輪島市門前町)は「総持寺祖院」と改称されている。 --------------------------- 「鶴見に、斯様に立派なお寺があるとは知りませんでした」。 「永平寺は鬱蒼とした木々に囲まれた静かな佇まいながら、ここ、総持寺は大都会のお寺!という感じですね」。 「総持寺の『総持』は、どういう意味なんでしょうかね」。 「また、調べておきましょう」。 後刻、備前さんから「総持寺の総持とは梵語だそうです。意味は善を持して失わず、悪をおこさぬようにする意だそうです」の旨、電子飛脚便が到来した。 成程!いい言葉だ! そう思いながら、梵語そのものではどのようなものなのだろうかと広辞苑を紐解いてみた。 ---------------------------- 【総持(そうじ)】 [仏](梵語 dharani 陀羅尼の漢訳)善を持して失わず、悪を起さないようにする意。 ⇒陀羅尼・⇒真言 --------------------------- 「⇒陀羅尼・⇒真言」とあるので、陀羅尼、真言についても、広辞苑を紐解いてみた。 --------------------------- 【陀羅尼(だらに)】 (梵語 dharani 総持・能持と漢訳。よく善法を持して散失せず、悪法をさえぎる力の意)梵文の呪文を翻訳しないで、そのまま読誦するもの。 一字一句に無辺の意味を蔵し、これを誦すれば、もろもろの障害を除いて種々の功徳を受けるといわれる。 一般に、短いものを真言、長いものを陀羅尼という。 秘密語。密呪。呪。明呪。 ---------------------------- 【真言(しんごん)】 [仏] ①真実の語。 ②(梵語の mantra の訳語)密教で、心理を表す秘密の言葉。呪。陀羅尼。 ③真言宗の略。 ---------------------------- ベンキョーになった。 因みに、永平寺の「永平」は、中国に初めて仏法が伝来した後漢明帝のときの元号「永平」からであり、意味は「永久の和平」である。 「永平」と「総持」、相通じる言葉と思える。 どちらも大事なことだ。 「大放談会」は単なる飲みながらの放談であったが、1年くらい前から、「ミニ歴史めぐり」のあと、飲み会をやることが慣例となった。 これまで、「赤穂浪士ゆかりの地/泉岳寺、浅野屋敷跡」、「奥の細道ゆかりの地/千住」、「近藤勇ゆかりの地/流山」、「日蓮ゆかりの地/池上本門寺」を訪ねた。 今回は、伊豫さんの発案で鶴見の総持寺となった。 いいところへ連れて行った貰った。 伊豫さんに感謝!である。 次回は11月下旬の開催。 御茶ノ水・聖橋をはさんで、ニコライ堂と湯島聖堂を訪ね、神田あたりで一献というプランだ。 題して、「ふたつの聖堂」。 楽しみ、楽しみ...。 =備考= 本ブログでは、「総持寺」と記しているが、能登も鶴見も旧字体の「總持寺」であることをここに特記しておきたい。 フォト:2013年8月27日
by ryujincho
| 2013-09-27 09:29
|
Comments(0)
|
アバウト
カレンダー
カテゴリ
全体 中欧の旅 心象風景 飛鳥路ポタリング 2013 雪の越知谷/プチ別荘あそび 鳥見雑記 東欧の旅 映画三昧 街歩き、村歩き、ポタリング 虫撮りの記(2014年) 昆虫少年交遊録(2014年~) 花紀行 予備1 予備2 いきものがかり 騎馬像を訪ねて 虫撮りの記(2015年) やいま虫撮りの記(2015年) 東の筑波、西の富士 虫撮りの記(2016年) この一枚 出羽国・陸奥国の旅 東京の灯よいつまでも 東京の灯よいつまでも パート2 虫撮りの記(2017年) ドラポタ佐久平支部便り 稀勢の里優勝記念ポタ お薬師さん 小貝川残桜花見ポタリング 江戸川ポタ/矢切~水元 秩父の旅 太田道灌ゆかりの地を訪ねて 北海道2017 J. コンドルゆかりの地を訪ねて/続編 武蔵国古墳探訪 2018(府中ほか) 春の関西行脚/明日香&京都 2018 春の九州史跡めぐり 2018 比企丘陵古墳めぐり 2018 信州史跡めぐり 2018 虫撮りの記(2018年) 武蔵国古墳探訪 2018(荏原台) 北欧自転車事情 2018 炎暑、上野国古墳めぐり 2018 炎暑、讃岐路 with 古墳 2018 炎暑、播磨国史跡めぐり 2018 秋の九州史跡めぐり 2018 秋の関西行脚 with 古墳 2018 常陸国古墳めぐり2018 明治大学博物館/ウィリアム・ガウランド展 常陸国古墳めぐり+あんこう鍋2018 吉備国史跡めぐり 2018 年末恒例、霞ケ浦ポタリング 2018 相模国史跡めぐり 2019 江戸川古墳探訪 2018&2019 弥生三月兄弟姉妹会房総の旅 2019 芝山はにわ街道ポタリング2019 虫撮りの記(2019年) みちのく《入り口》史跡めぐり/下野国の巻 みちのく《入り口》史跡めぐり/陸奥国の巻 ロイヤルファミリー・ファン 播磨国・大和国古墳探訪2019/播磨の部 武蔵国古墳探訪 2019(飛鳥山ほか) 縄文(映画、特別展)2018 未分類 以前の記事
2019年 05月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 フォロー中のブログ
maruchanchiの... 気分は、四十路ミセスの自... 『上総守が行く!』 摂津守参上! モノクロとロクロクの日々 印旛沼ポタリング日記 里山巡り maruchanchiの... パコのサンチャゴ巡礼日記 上総守が行く!(二代目) 最新のコメント
検索
タグ
最新の記事
画像一覧
|
ファン申請 |
||