10月11日。
清泉女子大学本館/旧島津公爵邸見学ツアー。
庭から外観を眺めたあと、学生さんの案内で邸内を見学。
応接室。
天井に施されたレリーフが美しい。
レリーフは薔薇。
薔薇は英国の国花。
本邸を設計したジョサイア・コンドルは英国人。
英国人の薔薇への愛着をここに表現しているのである。
窓に映る灯り。
二つ目の応接室。
窓の高さはソファに座ったときに庭が見えるように設計されている。
窓は弧を描いている。
玄関。
中央ホールの暖炉。
マントルピースには、先ほど、眺めた応接室の天井と同様に、薔薇が施されている。
2階へ。
階段の踊り場から階下を眺める。
踊り場から窓の外を眺める。
英国でよく見られる、屋根の上に立つ煙突の風景を楽しむ。
2階ロビー。
バルコニーに出てみたかったが、保存管理のため、不可。
案内の学生さんの話によれば、「バルコニーの床面は白と黒の菱模様で、リーフレットの表紙の写真をご覧ください」とのことであった。
今一度、リーフレットを眺める。
旧島津家袖ヶ崎邸洋館之図。
リーフレットに「元工部大学校教師英国人建築家ジョサイア・コンドルに設計・施工を委嘱(中略)、鹿児島出身の洋画家黒田清輝監修のもと、家具、壁紙等の室内装飾が施され...」とある。
第1話で述べた通り、2009年8月、「ジョサイア・コンドルゆかりの地を訪ねて」と銘打ち、都内に残るジョサイア・コンドル設計の建物や銅像、墓所などをめぐった。
その際は、ジョサイア・コンドルが、浮世絵師、河鍋暁斎の弟子であることは知らなかったが、その後、2015年に三菱一号館美術館で開催された『画鬼・暁斎—KYOSAI 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル』でその子弟関係が如何なるものであったかをしっかりとベンキョーした。
ジョサイア・コンドルは、浮世絵師のみならず、今回、本邸の建築を通じ、洋画家の黒田清輝との接点もあったということを知った。
8年の月日を経て、四度目の正直で、旧島津家袖ヶ崎邸の見学が叶った。
帰路、品川の「響」で一献傾けながら<反省会>。
大満足の1日であった。
フォト:2017年10月11日
(完)