後ろから虫が飛んで来て、前方の草むらへ。
足早に近寄ってみる。
これは何じゃ?
見たことのない虫だなあ...。
カミキリムシ?いや、そうではない。
背中の紋様からするとカメムシのようだ。
体長、約3センチメートル。
カメムシにしたら結構、でかいカメムシだ。
帰宅後、昆虫図鑑を紐解いてみた。
あった!
アシブトヘリカメムシ。
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和名:アシブトヘリカメムシ
学名:Anoplocnemis phasiana (Fabiricius, 1781)
ヘリカメムシ科に分類される大型のカメムシ。
東南アジアに広く分布し、日本では先島諸島に分布。
その大きさは、日本産カメムシの中では最大級。
このカメムシの大きな特徴は、和名に示されているとおり、オスの後脚腿節が非常に発達していることにある。
この異様に発達した後脚腿節は、オス同士の闘争において役立つと考えられている。
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後脚腿節が太いのは、2枚目の写真でよく分かる。
図鑑によれば、オスの後脚腿節はもっと太いので、この写真のものはメスと思われる。
アシブトヘリカメムシは「日本では先島諸島に分布」とある。
今回の旅の出発前に、鈴木海花さん著『虫目のススメ』の「緑濃い石垣島」の項を読み、あのカメムシに遭いたい、このカメムシにも遭いたいと思っていた。
この本に掲載されていたカメムシには出遭えなかったが、アシブトヘリカメムシに出遭えたことは幸運であった。
フォト:2015年3月8日、石垣島