人気ブログランキング | 話題のタグを見る

龍人鳥の徒然フォト日記

ryujincho.exblog.jp
ブログトップ
2014年 08月 06日

『ヤサガタアシナガグモ(Ⅰ)』

『ヤサガタアシナガグモ(Ⅰ)』_a0289546_11282567.jpg

コスモス畑で出遭ったヤサガタアシナガグモ。
このクモはアシナガグモの中で他の同類より体が細い。
よって、「ヤサガタ」は「優形」なのだろう。
広辞苑を紐解くと「【優形(やさがた)】①姿のやさしそうなこと。品よく痩せていること。「優形のいい男」。②気だてや振る舞いなどのやさしいこと」とある。
「痩せていること」の部分だけがこのクモの名に相応しいようだ。

伊勢エビのような肢に興味を惹かれた。
大判の生データで仔細に見てみた。
『ヤサガタアシナガグモ(Ⅰ)』_a0289546_1133271.jpg
肢と触肢は成長不良のゴボウのようである。
眼は、前列に2個、後列に4個の計6個。
単眼の数はクモの種類によって異なり、4個、6個、あるいは、8個の単眼を持つクモがいるとのことだ。
腹部の背面は漫画チックなこけし人形を思わせるような模様となっている。
クモ一匹の写真で大いに愉しめた。

=備考=
クモは昆虫ではないが、本ブログでは「虫撮りの記」のカテゴリーに含めた。
ここで、昆虫とクモについて、<おさらい>をしておこう。
昆虫もクモも同じ節足動物門に属する。
節足動物門は無脊椎動物の一群で、「三葉虫亜門」、「大顎(だいがく)亜門」、「鋏角(きょうかく)亜門」の三つに分かれる。
三葉虫亜門には、カンブリア紀から古生代に生きていた三葉虫が属する。
大顎亜門には、甲殻類(カニ、エビ)、六脚類(昆虫)、多足類(ムカデ、ヤスデ)が属する。
鋏角亜門には、カブトガニ類(カブトガニ)、クモ形類(クモ、ダニ、サソリなど)
昆虫とクモの大きな違いは、昆虫の体は「頭部」、「胸部」、「腹部」の三つに分かれ、歩脚は3対6本、クモはの体は「頭胸部」、「腹部」の二つに分かれ、歩脚は4対8本である。
学術的な分類はそういうことながら、その昔、昆虫やクモなど地を這うものは総称して「蟲」(「虫」)と呼ばれ、爬虫類とて地を這うから「蟲」なのであった。
因みに、爬虫類」の「爬」は「爪で引っ掻く」ということであるから、「爪を立てて、地を這う蟲」で、爬蟲類(=爬虫類)。
納得出来る。
そうしたことからすれば、クモを虫と言っても、あながち、間違いではないということである。


フォト:2014年7月21日、手賀沼北岸/コスモス畑にて

by ryujincho | 2014-08-06 00:11 | 虫撮りの記(2014年) | Comments(0)


<< 『ヤサガタアシナガグモ(Ⅱ)』      『モノサシトンボ』 >>